梅雨を通り過ぎて今にも夏になりそうな勢いで気温が上がっていきますね。
「今日は30℃いくらしいよ」という話を聞くと疑いたくなります。
梅雨前なのに、暑くなるのが早くないですか?
夏は家で熱中症になる、どうも三ッ沢下町院です。
前回、腰椎が後弯しやすい生活習慣をご紹介しました。
今回は反対に前弯しやすい生活習慣についてご紹介していきましょう。
とその前に…。
前弯・後弯という言葉、誤解しやすいので簡単に解説しておきます。
後弯=後ろに反っている、というわけではないのです。
後弯は後ろに山のように丸まっている状態を言います。
症状で例えるなら猫背の背中のような感じですね。
一方、前弯は前方向に反っている状態を言います。
症状で言うと、反り腰の腰のような感じです。
下記の図を参照しながら見ていただくと分かりやすいかもしれません。
通常、背骨は緩やかな曲線を描いています。
上の図の「正しい姿勢」のような状態です。
首は前弯、背中は後弯、腰は前弯しているのが通常です。
この湾曲が極端に強くなったり、反対方向に曲がってしまうと身体に症状が現れてしまうのです。
前弯、後弯が頭に入りましたか?
それから腰回りを説明する際、前側を腹部、後側を腰部を言います。
こちらも頭に入れておいてください。
では改めて、前弯しやすい生活習慣・体型を見ていきましょう。
お腹の筋力が弱い方
これが一番多い原因ですね。
腰のラインは前後の筋肉が均衡を保っていることで体を真っ直ぐに保っています。
腹部の筋肉が弱いと、腰部の筋肉だけで体を支えようとします。
腰部の筋肉に力が入ると、身体が反ってきて、腰椎が前弯していくのです。
重い段ボールを抱える時、体が反りませんか?
筋力が弱いと、体重を支えるだけでも体が反ってしまうんです。
重いものを持ち上げる事が多い方
重い段ボールの話をしましたが、
現場で機材を運ぶ方、品出しで重いものを持ち運んでいる方も注意が必要です。
物を持ち上げる場合、軽いものは腕の力でひょいっと上げられますが、
重い時は体や膝を使って持ち上げませんか?
重いものを高い所に上げようとすると腰回りの筋肉を使います。
しかし、自分の筋肉だけでは持ち上げにくいとなると、身体を後ろに反ってバランスを取りながら持ち運ぶようになります。
この姿勢が続くと、腰の反っている時間が続くため、腰椎が前弯していってしまいます。
お腹が出ている方、肥満体の方
肋骨と骨盤に挟まれたお腹の空間に内臓は収まっています。
この空間の事を腹腔と言います。
飲み過ぎ・食べ過ぎによって内臓がパンパンになってくると、
腹腔の大きさをひろげようとします。
腰部は背骨で支えられていて広がらないので、
腹部側にどんどん出てきてお腹が大きくなっていきます。
その結果、腰は反っていって腰椎が前弯してきてしまいます。
太ってきて、脂肪が増えてきても同様の事が起こります。
飲み過ぎ、食べすぎの場合は消化・排泄がすめば治まりますが、
肥満の場合は痩せない限り、ずっと付きまとう事になります。
妊娠している方
妊娠した際、胎児は10カ月の間すくすくとお腹の中で大きくなっていきます。
そうすると腹腔の内臓が外へ追いやられていきます。
その結果、お腹が膨らんで、腰が反り、腰椎が前弯していってしまいます。
猫背の方(特に高齢者の方)
猫背で腰が沿ってしまうこともあるんです。
慢性的に猫背で、特に高齢の方々が危ないのです。
猫背の姿勢が長時間続いてしまうと背骨周りの靭帯がかたまってきます。
それがさらに長期間続いて歳をとると、背骨が変形して背中を反らすことができなくなってしまいます。
この状態を円背、または亀背といいます。
この状態で体を反らそうとすると、背中は動かず、腰椎と仙骨の境目に力が集中してかかり、背骨の下の方だけ前弯するようになります。
体を反らす動作が多い方
社交ダンスでは姿勢をよくしましょうと言われると思いますが、
張り切って胸を張りすぎるのも落とし穴なんです。
社交ダンスなどは胸を張って体を大きく見せた方が格好良く見えます。
しかし、背中反ってくると、つられて腰の反りも強くなってしまいます。
社交ダンスはさらにこの姿勢でパートナーを支えたり、動き回らなければならないので腰に多大な負担がかかります。
その他にベリーダンスやフラなども腰を反らす動作が多いようで、
前弯が強くなりやすいようです。
また、受付嬢のように座った状態で姿勢を正していることが多い方も腰が反っている時間が長いので、前弯しやすいようです。
大分長くなってしまいましたが、いかがでしょうか。
腰椎の前弯は、悪化してくると足へのシビレ、いわゆる坐骨神経痛を引き起こします。
思い当たる節がある方は、是非、当院のスタッフにご相談下さい。